静岡の歴史を身近に感じ、その価値と魅力を発信する静岡市歴史博物館が2023年1月にオープン。建物の設計は、金沢21世紀美術館やフランスのルーブル美術館ランス別館などを手掛けたSANAA事務所が担当しました。建設予定地から戦国時代末期と思われる道と武家屋敷の石垣の遺構が発掘され、1階の無料エリアではこれをそのまま保存・公開し、静岡の歴史の積み重なりを体感できる展示になっています。
この遺構を取り巻くように設置されたスロープを上がって2階の展示室へ。ここでは、75年にわたる生涯の3分の1を静岡で過ごした徳川家康と、静岡の礎を築いた今川氏の歴史を紹介します。3階の展示室までの道のりには展望ラウンジがあり、駿府城公園などの眺めを楽しむことができます。かつての駿府のまちと、現代の静岡市の街並み、そしてこれからも続いていく未来。タイムトンネルのようなこの場所で、「ここに徳川家康が本当にいたんだ!」という実感が大きく湧き、いつもの景色が少し違って見えてくるはずです。